ピアノ調律師 (ピアノチョウリツシ)
ピアノ調律師の主な仕事内容
ピアノ調律師とは、家庭や学校に出向いて、ピアノの調律・保守を専門に行う技術者です。
ピアノはとても複雑でデリケートな楽器であり、他の楽器のように演奏者自身が音の調節を行うことは困難であるため、ピアノのすべてを知りつくした専門家であるピアノ調律師が調整を行う。
音程や音色、ピアノのつくりや機能などを熟知している調律師は、ピアノの医者であり、メカニックといえる。
名ピアニストを担当する調律師は、正確な調律だけではなく、演奏者の希望を把握した上でそれに沿った音色に仕上げていく。
音楽的な原理にもとづいて基本的な音程をつくる「調律」では、チューニングハンマーで弦を締めたりゆるめたりしながら、一音ずつすべての弦を調律していく。
チューニングフォーク(音叉)の音にぴったり合わせたり、和音をつくったりしながら、耳を頼りに作業を進める。
他にも、楽器を弾きやすく、よくそろった状態に仕上げる「整調」やイメージどおりの微妙な音色をつくりだす「整音」という作業も行う。
音のおかしくなったピアノの修理もピアノ調律師の仕事である。
また、防音や騒音防止、温度や湿度の管理について、ピアノを使っている人の相談にのったりアドバイスもする。
ピアノ調律師になるには
ピアノ調律師として認定される制度や国家試験等はないので、資格や免許がなくても調律師になることは可能であるが、ピアノメーカーなどに付属する養成機関や専門学校、音楽大学の調律科などに入り、必要な知識や技術を学ぶのが一般的である。
このような養成機関の定員を合計すると、550~600人ぐらいになるとされる。
調律師の養成機関に入学するには、音に対する感覚がすぐれていること、指が1オクターブの鍵盤に楽に届くことなどが必要とされる。
他に、学科試験や適性検査がある。
養成期間は1~2年である。
調律師になる人の中には、ピアノ製造メーカーの社員として、ピアノの設計・組立・整調・整音工程で基礎技術を身につける人もいる。
ピアノを使っている人に、手入れ、温度・湿度の管理などについて、経験の伴ったアドバイスができるようになるには、少なくとも5年はかかるとされる。
ピアノ調律師の頂点はコンサートチューナーと呼ばれる調律師である。
ピアニストのパートナーとして、コンサート用のグランドピアノの調律を行う、最高の技術を持つ調律師である。
関連資格に(社)ピアノ調律師協会(認定)などがあります。
高校生の方:
ピアノ調律士を目指す大学や専門学校を探す
社会人やフリーターの方:
ピアノ調律師に必要な資格・講座を探す
資格について
※ピアノ調律師に関係のある資格を一覧でみれます。資格に必要な学校も同時に調べられます。
関連記事
-
弁理士 (ベンリシ)
合格率は3%前後の超難関試験 弁理士の主な仕事内容 弁理士は、企業や個人の発明家に代
-
労働基準監督官 (ロウドウキジュンカントクカン)
労働条件の確保、改善を行う 労働基準監督官の主な仕事内容 労働省本省または、全国各地の労
-
生命保険外交員 (セイメイホケンガイコウイン)
営業員のうち9割は女性営業員、独特の教育体系が特徴 生命保険外交員の主な仕事内容 生命保
-
水族館スタッフ (スイゾクカンスタッフ)
水生生物や魚などの世話や観察をする 水族館スタッフの主な仕事内容 水族館スタッフの仕
-
自動車整備士 (ジドウシャセイビシ)
自動車の整備、修理をする 自動車整備士の主な仕事内容 乗用車やバス、トラックなどさま
-
テレフォンオペレーター
会社・企業の窓口として電話の応対を行う テレフォンオペレーターの主な仕事内容 テレフ
-
鉄道パーサー (テツドウパーサー)
列車の乗客係 鉄道パーサーの主な仕事内容 JRや私鉄などの鉄道会社では、鉄道パーサーとい
-
音楽雑誌記者 (オンガクザッシキシャ)
音楽情報を記事にして提供する 音楽雑誌記者の主な仕事内容 音楽のジャンルや雑誌のコンセプ
-
作曲家 (サッキョクカ)
オリジナリティやセンスが必要 作曲家の主な仕事内容 作曲家といってもいろいろあり、歌
- PREV
- 圧延工 (アツエンコウ)
- NEXT
- 測量士 (ソクリョウシ)