助産師 (ジョサンシ)
助産師の主な仕事内容
助産師は、お産の介助、お母さんや赤ちゃんに対して保健指導を行うなど、生命の誕生と次の世代を育てる意義深い仕事です。ほとんどの助産師有資格者は病院に勤務しています。
保健師・助産師・看護師の中では、唯一、開業できる職業である。
正常な妊娠・分娩・産褥の経過であれば、助産師の責任で分娩を介助し、妊産婦と新生児の健康診査や健康教育を行うことができる。
助産師は、戦前は「お産婆さん」と呼ばれ、自宅での出産に立ち会って生まれる赤ちゃんをとりあげ、地域で母子の健康に大きく貢献していたが、戦後は病院での出産が主流になり、多くの助産師が病院で活躍するようになった。
病院では、出産の介助を中心に、母乳マッサージを行ったり、新生児の健康診査、沐浴(もくよく)・授乳の介助、新生児のケア、育児指導をするなど、産後の母子の健康を見守り、精神的に不安定になりがちな妊産婦の相談にのったりアドバイスをしたりする。
助産所では、正常な経過の妊娠、出産しか取り扱わないため、どうしても必要な時以外は、薬や器械は使用せずに自然出産するよう手助けしており、薬は医師の指示がなければ使用できない。
助産師になるには
助産師国家試験に合格することが必要となる。
受験するには、看護師国家試験に合格した上で助産師養成所を卒業するか、看護科のある短大・大学で6ヶ月以上、助産に関する学科を修める必要がある。
従来、看護教育は3年制の看護学校が主体であったが、基礎看護教育が大学教育に移行されるようになり、看護系の大学の設立が進んでいる。
それに伴って、専攻科や助産師学校が閉鎖され、助産師教育が大学の選択課程として看護基礎課程に組み込まれるようになってきている。
しかし、一定症例の臨床実習が必要なことなどから、各大学とも助産課程の定員を制限しており、年間3~15名程度の養成となっている。
法改正により、職業・資格・試験の名称が「助産婦」から「助産師」に変わり(平成14年3月)、男性助産師を認めるかどうか検討中であるが、今のところ女性に限られている。
出産時の母子の生命の安全を確保するために、関連の専門知識・技術に加えて、適切な判断力と敏速な対応能力が求められる。
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